| ■人文会創立40周年に向けて(人文会ニュース104号より) | 2008/10/14更新 |
| 代表幹事 鎌内 宣行(春秋社) 5月18日に開催された人文会年次総会において代表幹事に再任されました。本年度も宜しくお願い申し上げます。 1969年に人文会が設立されてから本年で創立40周年を迎えます。この機会に設立当時の小会先輩諸氏の残した記録などに目を通してみましたが、「人文書の棚」を創り出すべく書店様、取次様はじめ業界の多くの方々のご協力とご支援で会活動が軌道に乗り「人文会」として認知されてきた経緯をふりかえると、業界の先輩諸氏にあらためて感謝を申し上げたいと思います。 40年後の今をみてみると全国の老舗書店の衰退とナショナルチェーンの席巻、ネット書店の誕生など、書店環境は激変しています。一言で言えばオーバーストアです。需要と供給という経済法則から言えば供給過多の状態が続き、売上は下降線。人文書の販売状況の厳しさもひしひしと感じています。私たちはこの現状を真摯に受け止め何ができるのかを考え活動していこうと考えます。 *『人文書のすすめW』の刊行 人文会は全国の特約店の書店様への訪問、研修などを通じて棚の活性化を目標に現場の棚担当者の方々と協力して5年ごとに「人文書基本図書」を選定しています。人文会創立20周年を記念して出版した『人文科学の現在』は現場の担当者の皆様はもとより図書館、一般読者の方々にも好評を得ることが出来ました。以降、5年ごとの改訂版を刊行しています。現代の読者のニーズにどう答えていくのか。そして現場の棚担当者に具体的な情報をどう提供していくのかが会活動の重要なミッションになっています。40周年の今年は改訂の年です。今回は従来の人文大ジャンルの哲学・思想、心理、宗教、歴史、社会、教育学、批評・評論の各7ジャンルの中の中ジャンルを大幅に変更いたしました。基本図書掲載点数も6000点に増やすことになりました。10月刊行予定の『人文書のすすめW』にご期待ください。 *「東京研修会」の開催 人文会は「販売委員会」と「広報委員会」がそれぞれ各グループに分かれ書店研修、フェア企画、図書館への蔵書促進、人文会ニュース作成、ホームページ運営などの日常活動を行っていますが、今年は40周年記念事業として特約店様の中から全国約100書店の人文書棚担当者に集まっていただき10月に二日間に渡り「東京研修会」を予定しています。従来は毎年秋に特定地域を訪問して研修をしてきましたが、全国の主要書店それも現場の担当者の方々が一同に会し情報交換することで、現在の人文書の販売状況を少しでも改善出来たらと考えています。 二日間で何が出来るか?会としても具体的な研修内容を準備して参加して頂いた皆様に「何か」をもって帰って頂きご自分の「棚」に還元していただきたいと願っています。貴重な時間をこの研修に参加して頂くからには私たちも万全な体制で臨みます。尚、研修の詳細なレポートは次号の「人文会ニュース」に報告させて頂きます。 最後に、冒頭にもオーバーストアという言葉を使いましたが、ある地域ではこの一年あまりで三千坪近い売り場面積が新たに出現するなど、マーケットを無視した出店が続いています。この秋にも続々とSC内に大型店が出店します。人文会会員各社は個々の判断で常備出品の可否をしていますが、人文書(専門書)は棚のメンテナンスが出来なければ読者は離れていきます。棚担当者の力量が試されます。POS導入で単品管理と自動発注のシステムに必ずしも人文書が合っているとは限りません。担当者と私たちが顔と顔をつきあわせて、時には反発もしながら読者をどう獲得していくか会活動を通じて具体的な成果として出したいと思っています。人文会はそういう顔が見える書店さんと密な関係(特別な)を創っていきます。門戸はいつでも開いています。 人文書は現代を生きる人々と社会を結ぶ様々な問題を提出し、また解決する糸口を見つける役割を背負っている書籍です。私たちが何を提供出来るのか、読者は何を望んでいるのか、販売の現場に立っておられる書店人と人文会で意見を出し合い切磋琢磨してこの厳しい時代を乗り切っていければと考えています。 ポスト40年に向けて皆様方のご支援、ご批判などいただければ幸いです。人文会を今後共よろしくお願い致します。 |
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| (T.K) | |